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地域の小・中学校の今

杉並区立東原中学校

 

本校は昭和24年4月2日、杉並区立第九小学校の講堂において、生徒数95名、学級数2、職員5名で開校されました。“自由と責任”を校風に、今年で創立66年目を迎えた文武両道の伝統ある学校です。

校名の“東原”は、この地域の古い地名であり、本校の創立者たちは、“東原”という文字の由来を考え、本校の限りない発展を願って、この地名をとって校名としました。

「東」という文字は、朝日が地平線から昇って木にかかる姿を、「原」という文字は、岩陰から湧き出るいずみの姿をかたどったもので、地に、大自然が生き生きと発展していく姿を表しています。

校章は輝かしい伝統のシンボルで、中央に杉木立を通してみた太陽をすえて「東」を、周囲には木立ちと朝顔の青葉をすえて「原」を表しています。朝日と青春のデザインは、それ自体、清新(新しく生き生きとしていること)~躍進(めざましい勢いで進出・発展すること)の気風が込められています。そして、朝日は自主の精神を、三方に伸びた青葉は、教育目標に示す三つの願いです。

校歌は、専門の詩人・作曲家に依頼したものでなく、広く地域・保護者・教職員・生徒に呼びかけて公募したものをもとに作られました。作詞・作曲の主体が「東原PTS」と記されているのは、これが保護者・教職員・生徒の共同の作品として作られたためです。

校歌は4つのパートに分かれ、合唱で歌われます。また、ア・カペラと称して、伴奏無しで合唱します。このような歌い方をする学校はとても少なく、大変に感動します。儀式的行事では、全校生が心を込め、誇りを胸に、精一杯の歌を披露しています。

学校生活の服装は、創立当時標準服でしたが、平成25年度の道徳授業地区公開講座に講師でお招きした卒業生より、「東原中の制服を6年掛けて廃止した。それは、子どもたちが自分の自主性で、中学生に相応しい服を選んで学校生活を過ごしたいためだった」と教わりました。現在、何気なく着ている私服に、このような素晴らしい歴史があったことを初めて知る人が大半でした。しかし、儀式的行事においては、正装と称した儀式に相応しいものを身にまとい、TPOをわきまえることを意識しています。

“自由と責任”を校風に、多くの先輩の方々が長い間積み重ねて来た努力と苦労で培われた伝統は、社会に最も近い環境であり、生徒同士がリスペクトする、理想的ともいえる公立中学校です。

(平成28年3月1日発行の第274号に掲載)

 

 

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