HOME » 地域の小・中学校の今 » 杉並区立 馬橋小学校

地域の小・中学校の今

杉並区立 馬橋小学校

馬橋小学校は、戦後の人口増加に対応するため、現在の場所に設立されました。校舎建築中の昭和27年4月に、杉一小、杉四小、杉九小に分かれて開校式を挙行、校舎が完成した二学期から全校生徒671名が現在の馬橋小学校に集結しました。開校記念日は5月22日ですが、校舎の上棟式を記念したものだそうです。現在は通常学級18学級、特別支援学級2学級で、492名の児童が学んでいます。

馬橋小の基本方針は、知「考える子」、校庭整地作業(昭和27年)徳「心やさしい子」、体「元気な子」のバランスのとれた子どもを育成することです。つまり、主体性があり、自ら考え、しかも他者をよく理解し、認め、動植物や地域を愛する心やさしさを持ち、健康で、明るい子どもになるように教育することです。

着任3年目の松野泰一校長先生にお話を伺いました。同小の最大の特徴は「地域連携」。地域の方々を中心とする学校支援本部の皆さんの献身的な協力を得て、学校運営に当っているとのこと。毎朝、始業時間まで校庭で遊ぶ子どもたちの見守りに始まり、授業やクラブ活動のサポート、理科委員会では花壇の世話など、子どもたちだけでなく、先生方や、環境整備に至るまで、きめ細かく支援していただいているとのこと。祖父母や父母が同校の卒業生である家庭も多いということもあって、「学校は地域の核となり、そこで育った子が地域の人材となって活躍できるように」との校長先生の想いが、地域の方々の共感を得て、素晴らしい教育環境を実現していると感じました。

同校は馬橋公園に隣接する恵まれた環境に立地していますが、周辺は区内有数の木造住宅密集地域でもあります。そのため、震災救援所運営連絡会議が毎月開催され、地域の防災訓練も年に5~6回実施されているとのこと。

同校のもう一つの特徴は、校門脇の「平和の山桜」です。昭和初期に植樹され、毎年花を咲かせて子ども達の成長を見守ってきましたが、平成18年に樹が弱ってきたため、同窓会と区が手入れをして守ってきたものです。桜の季節にはこの山桜の下で、地元の方々がお花見会をして、春を満喫しています。「平和の山桜」(平成28年4月6日撮影)

また、同校は土日にも校庭開放しており、野球やサッカーなど、子どもだけでなく大人も、夜間照明が整っている広い校庭で、スポーツに打ち込んでいるとのことです。校長先生は平成26年に開設したブログ「校長室だより」を毎日更新して、学校内の日々のできごとを情報発信しています。アクセス数も20万を超える勢いです。地域連携を円滑に進めるために情報の共有化に尽力されている様子をうかがい知ることができました。

 

(平成28年5月1日発行の第275号に掲載)

pagetop