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地域の小・中学校の今

杉並区立 松ノ木中学校

松ノ木中学校は、昭和22 年に杉並区立西田中学校として、現在の豊多摩高校の中に設立され、昭和24 年に現在地に新校舎が完成、区立松ノ木中学校に改称されました。今年の12月2日には創立70周年記念式典が催される予定です。

善福寺川緑地帯、和田堀公園、松ノ木運動場、大宮八幡宮など、区内有数の豊かな自然環境に固まれた松ノ木中学校を訪問しました。昨年4月に着任された渡遺仙二校長先生にお話を伺いました。

松ノ木中の教育目標は「人間尊重の精神を基盤として、社会の変化に主体的に対応し、国際社会の一員として、調和のとれた人間性豊かな生徒の育成を目指す」こと、「進んで学ぶ人」 を基幹目標に、28 年度重点目標として「たくましい人」の育成が掲げられています。

中学校を支援する組織としてPTA、学校運営協議会、学校支援本部の3つがあります。学校支援本部は、元PTAや周辺地域の人たちのボランティアで構成され、学校・PTA活動を円滑にし、地域に根ざした学校運営を支援することを目的として活動しています。

校庭に39本の立派な桜が植えられていますが、毎年4月には、学校支援本部と町会の協力のもと地域の方々に校庭を一般開放し、恒例の「桜を奏でる会」が催されます。学校関係者や地域の方々が、夜間照明に浮かび上がった桜の下で、交流と連携を深めています。

松ノ木中は東京都教育委員会から中学としては区内唯一のスーパーアクティブスクール(体力向上重点校)の指定を受けています。今後3年間、外部のスポーツトレーナーによる授業を取り入れたり、オリンピアン・パラリンピアン選手の講演会を開催し、生徒の体力向上を目指しています。

元々スポーツマン(バレーボール、スピードスケー卜)である渡遺校長、体力向上を図る指導に力を入れています。全校生徒165 名と少なめですが、バレーボールやサッカーなど、英語や美術なども含め12の部活動を展開しており、特にバレーボール部では、学区の松ノ木小、堀之内小から19 名の小学生が練習に参加し、バレーボール体験を通した小中連携を図っています。また、ボランティア活動の一環として、区立郷土博物館の餅つき大会や、松ノ木児童館主催の「子どもフェスティバル」にも参加するなど、地域に根差した学校運営に努めています。

昭和50年代から、数々の荒れた学校に赴任し、正常化してきた「世直し先生」の渡遺校長、今の中学生はおとなし過ぎる、もっと「たくましい人」に育ってほしいと繰り返しておられました。お話を伺っていても渡遺校長のスポーツマンらしい実直さ、一本気、教育に懸ける熱意が伝わり清々しい思いでした。

*松ノ木中学ダンス部の皆さんには、昨年6月に当協議会が開催した子どもフェスティパルに、中学生グループとして初めて参加していただきました。当日は、中学生のキレキレのパフォーマンスに会場は大盛り上がり、今年もぜひ参加していただくことを期待しています。

(平成29年3月1日発行の第280号に掲載)

 

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