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お店の二代目・三代目

その11 「日本の大切な文化を守る」

羽毛田畳店 (杉成商店会)

二代目 羽毛田正夫さん
三代目 羽毛田真さん

2015年08月01日(土)

羽毛田畳店は五日市街道から路地に入った杉成商店会の一角にあります。初代・熊治郎さんが昭和9年に創業し、今年で79年になる老舗の畳屋さんです。二代目・正夫さんは18歳の時から父親・熊治郎さんの下で修行、25年前の昭和63年にお店を継ぎました。正夫さんは地域活動にも力を注ぎ、現在(取材当時)、町会(東二会)の会長をされています。三代目・真さんも父親・正夫さんの下で畳職人として腕を磨き、昨年9月に店を継ぎました。

畳の原材料であるイ草はすべて国産品。本物志向で丹念に作り上げています。営業時間は8時から夕方6時、手作業が多く、一日に作れる畳はわずかに6枚程度です。畳の他には、イ草で編まれた草履やスリッパを店先で販売しています。夏は涼しく、冬は暖かく、蒸れない、履き心地満点とお薦め下さいました。

畳表のイ草の生産は国内では9割以上を熊本県が担っています。農業の高齢化と需要の縮小により、イ草農家と稲ワラ床の生産も少なくなっていると聞きました。区内の畳組合の会員は33名、20年前の半数以下とのことです。

生活の変化で和室が減り、畳を知らない子どもも少なくありません。私たち日本人は畳の上で生活をして来ました。青みがかつた銀白色の畳、それは日本人の持つ伝統文化です。その大切な文化を忘れないで欲しいと語る、二代目・正夫さんの笑顔が印象的でした。

羽毛田畳店b

 (平成26年1月1日発行の第261号に掲載)

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