その１４「一般実用品から１００万円以上のコレクターアイテムまで」

しんかい刃物店　（阿佐谷パールセンター商店街）

初代　：西野良也さん
二代目：藤井高さん
三代目：藤井達也さん

2015年08月01日(土)

「しんかい刃物店」は阿佐谷パールセンター商店街のちょうど中ほどにあります。店構えも独特で、看板は平仮名表記で「しんかい」とあります。昭和３８年に雑貨店として創業、二代目の高（たかし）さんが引き継いでから、今のスタイルのお店になりました。

初代の西野良也（りょうや）さん、二代目の藤井高さん、三代目の藤井達也さんの三人が揃ってお店に出ています。二代目・高さんは初代・良也さんのお嬢さんと結婚されてお店を継ぐことになったとのこと。お店は左右に分かれたレイアウトになっており、右側のコレクターアイテムコーナーにはビンテージものが並び、左側には家庭用や職人さん向けの刃物が並んでいます。

初代の良也さんは現役で、刃物コーナーの奥でお客様の依頼をうけて包丁研ぎをやっていました。趣味は仏像の写真を撮りに京都・奈良へと出かけることだそうです。二代目の高さんは年に２、３回アメリカなどにビンテージ商品を仕入れに行くため忙しく、趣味はゴルフとのこと。三代目達也さんは阿佐谷パールセンター商店街の青年部長を務めていて、商店街の催事などで若い商店主さん達を纏めていく役目だそうです。歴史に興味があり各地の名城を訪ねたりするそうで、良也さんと趣味が良く似ています。

「しんかい刃物店」の特徴でもある「マニア向けアイテム」のほとんどは通信販売とのこと。店頭に出してある商品はほんの一部、商品ストックはかなりの数なので、品番を付けて保管し、インターネットで調べて来店したコレクターのオーダーに応じて店頭に出してくるのだそうです。

三世代が皆さん現役のしんかい刃物店、「身体を動かしているのが何よりの健康法です！」と答えられた９２歳（取材当時）とは思えない血色の良い初代良也さんの笑顔が印象的でした。