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地域の小・中学校の今

杉並区立 杉森中学校

今回は昭和22年5月に杉一小内にて開校した、「お伊勢の」の中学校、杉森(すぎのもり)中学校を取り上げ、就任2年目の山内清一校長先生にお話を伺いました。

「一人一人が輝く学校」を目指し、自治力とともに自己肯定感や他者への思いやりを育み、自らが進んで考えを判断し、誠実に実行できる力を育む、「自主・自律を目指す」を今年度の重点目標に掲げています。

杉一小の約半数と馬橋小の卒業生で構成され、現在一学年3クラス計317名の生徒が、“自由と責任”を生徒会のスローガンとして、私服通学にて授業の他いろいろな行事に積極的に活動をしています。(行事により標準服着用)

杉森中を特徴付けることの一つに、地域運営学校としての特色であるEnglish Summer School の充実があります。10年程前から始まり、今年度は八王子セミナーハウスで2泊3日の日程で、32名が外国人講師のもと英語漬けの生活を体験しました。最終日にはグループごとに英語劇を自作自演したとのこと。また、土曜授業にて”目指せコスモポリタン”として、年に6回外国人講師立会いのもと、実践英語力を磨くために、道案内、伝統文化の紹介や、地元阿佐谷の紹介などの発表をしています。これらの体験を通し、国際理解を重点に置いたコミュニケーション能力を高めるとともに、思考力・判断力・表現力の向上にも寄与しているとのこと。

一方、日本の伝統・文化の良さを理解し、発信できる生徒の育成を目指し、全生徒に3年間で「落語」・「歌舞伎」・「能」を体験させる伝統芸能鑑賞教室を開いており、今年度は「歌舞伎」の体験学習を国立劇場にて実施。また、ボランティアにも積極的に参加しているとのことで、杉一小や馬橋小の盆踊りや運動会、ナイトキャンドルなどの手伝いをするなど、小中一貫教育の役割も一部担っています。

また、毎日「朝読書」を実施しており、金曜日には、その書評会を開催し、それぞれが、その期間に読んだ本の紹介をしているとのこと。帰りに校内を見学させて頂いたが、図書室は一見、町の本屋さんと見間違えるほどで、入口には、この時期に合わせた”防災・減災”関連の書籍、少し奥には、授業で取り上げられる作家に関連する多くの本が平置きに並べられていました。

階ごと、学年別に分かれた各教室では、私服姿の生徒たちの笑顔とActive Learning(学び合い)を実践した活発な発言が聞かれ、また、数学と英語で実施されているという習熟度別少人数指導の様子もうかがえました。

また、廊下の所々には、生徒会の代表選挙のための、各立候補者の手書きポスターが貼られており、”自由と責任“の名のもと、積極的な生徒会活動の姿も垣間見られました。

(平成29年11月1日発行の第278号に掲載)

 

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